妊娠8週、注意すべき感染症の紹介と予防法

感染症

妊娠中に感染するとリスクのある9つの感染症を紹介したいと思います。 これらは、妊娠前に予防や対策ができるものもあるので事前に対策しておくことをおススメします。

目次

風疹

妊娠4から20週迄に初感染した場合、胎児に難聴、白内障、緑内障、心臓疾患などの先天性風疹症候群を発症する場合があります。 妊娠希望の女性は事前に風疹の抗体検査をして、風疹の抗体がない場合は予防接種を受けておくことが大切になってきます。

HTLV-1

血液中にあるTリンパ球に感染するウィルスでHTLV-1に感染した大半の人はウィルス感染による病気を発症しませんが、稀に感染して40年以上経過後、成人T細胞白血病を発症する場合があります。 成人T細胞白血病からHTLV-1関連脊髄症を発症することがあります。 母親がHTLV-1を保菌していると母乳から赤ちゃんに感染するリスクが出て来ます。

水ぼうそう

免疫抗体を持たない女性が妊娠中に感染することで胎児に目の異常、皮膚萎縮が起こることがあります。

パルボB19ウィルス

幼少児に多い「りんご病」の要因になるウィルスで妊娠中に初感染することで約30%の胎児に感染するリスクが出て来ます。 流産や胎児水腫の要因にもなるので注意が必要です。

性器ヘルペス

性病の一種。単純ヘルペスウィルスが原因。出産時に胎児に産道感染すると肺炎、脳炎を発症する可能性があり帝王切開を行わなければいけないこともあります。

サイトメガロウィルス

ヘルペスウィルス科で体内に潜伏する性質があり妊娠初期に初感染すると胎児に肝障害、難聴などの影響が起こることがあります。

性器クラジミア感染症

若い女性に多い性感染症です。 原因はクラミジア・トラコマチスで自覚症状がないので気づかないまま胎児に産道感染することで肺炎や結膜炎を引き起こします。

B群溶血性連鎖球菌

女性の膣内、肛門付近に生息している細菌で、産道感染すると胎児に髄膜炎、敗血症を引き起こすリスクが出て来ます。陣痛時と破水時に母体点滴で抗菌薬を投与して産道感染を予防します。母体には影響がない為、妊娠中には治療はしません。

トキソプラズマ

生肉、犬猫の糞尿、土などに生息する原虫で妊娠中の初感染で胎児が先天性トキソプラズマに感染する場合があります。 妊娠中は生肉の摂取、犬猫の糞尿、農産物などの扱いには特に注意が必要です。

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