「妊娠高血圧症候群」で帝王切開手術が必要となる理由

妊娠高血圧症候群

日本では約10年前より妊娠中毒症という病名を廃止することを検討してきています。現在は、高血圧を伴う疾患を妊娠高血圧症候群として妊娠中毒症とは分けています。妊娠高血圧症候群は妊娠20週から出産後12週くらいに発症されると言われています。

目次

妊娠高血圧症候群によるリスク

妊娠高血圧症候群になることで母子共々、病気を合併することがあります。子癇、脳出血などの脳血管障害、常位胎盤早期剥離、HELLP症候群、肺水腫は、その代表的な疾患です。妊娠高血圧症候群の症状が重い場合は子宮や胎盤の血流が悪くなります。そうすることで胎児に十分に栄養や酸素が供給されずに発育不全になることも出てきます。そして、子宮収縮が起こることで子宮から胎盤に向かう血流が悪くなるので胎児が酸欠状態になり心拍異常が起こりやすくなります。その場合は、帝王切開などで早急に胎児を取り出す必要があります。

子癇

子癇が治まらない場合は、帝王切開を行うこともあります。

常位胎盤早期剥離

常位胎盤早期剥離の場合は、母体の状態や胎児の状態を総合的に判断してから治療方針決めていきます。母体が出血性ショック、凝固障害を起こした時は治療を優先しますが早急に胎児を取り出すようにするので帝王切開を行う場合もあります。

補足

妊娠高血圧症候群は重症だから必ずしも帝王切開になるとは限りません。妊婦さんの状態により帝王切開にするのか自然分娩にするのか検討されます。そして同じ症状でも病院の規模や看護体制や病院の体制により分娩方針が違ってきます。

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