妊娠初期に風疹に感染した場合の問題点

妊娠初期の風疹感染

風疹とは、感染すると赤い細かい発疹が首を起点として全身に拡がります。時期的には、春に発症しやすいとされています。 妊娠初期の妊婦が風疹に感染すると胎児に危険な影響を及ぼします。

妊娠中に風疹感染した場合ですが、特に問題となる時期が妊娠初期から中期にかけての時期です。 この時期は、器官形成期にあたり胎児が様々な器官を形成している大切な時期に該当するので、風疹に感染した場合は胎児に奇形が起こることになります。 胎児によりその異常具合が異なりますが、先天性心疾患、目の異常(白内障、緑内障、網膜症)、難聴などが代表的な疾患とされています。

風疹の抗体価

H抗体価の平均値は8倍以上256倍以下が正常とされています。 8倍以下の場合は、風疹抗体がなく風疹に感染しやすし状態です。 256倍以上は、最近、風疹に感染した可能性がある状態なので、抗体価を再検査する必要があります。再検査することで胎児への影響の有無を判断します。再感染が疑われる場合、胎児奇形を発症する確率は低いとされています。 医師と相談して出生前診断(DNA増幅による遺伝子診断)をするか決めると良いでしょう。

風疹の再感染

風疹は、1度感染すると一生感染しないと言われてきました。しかし、現在では再感染することが判明しています。ワクチン接種をしてても100%安心ではなく、免疫がなくなり再感染することが判明しています。 大切なことは、妊娠希望する方は、妊娠前に風疹抗体価を調べて風疹に対して免疫力があるのか知っておく必要があるという点です。 1979年~1987年生まれの方の約半数の人は、風疹の予防接種をしていないというデータがあります。 この期間に生まれている方は、是非、病院で風疹抗体の有無を検査して風疹抗体がない場合は、予防接種をしておくことが大切です。 予防接種を行っても、数年で抗体が消えてしまう場合があります。 その為、妊娠前に再度、風疹抗体のチェックをしておくべきでしょう。

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